火垂るの墓 アニメのあらすじと原作との違い!野坂昭如氏の懺悔が生んだ物語を何度も振り返ろう


夏のこの時期になると、終戦記念日の到来と共に、毎年、あのアニメが頭をよぎりますよね。

そのアニメとは『火垂るの墓』。2015年も8月14日に放映されます。

実は、このアニメ、原作と実写版ではストーリーに違いがあるそうなんです。

今回は『火垂るの墓』あらすじと原作のストーリーの違いにつにいて調べてみました。

 

アニメ『火垂るの墓』のあらすじ

戦争で両親を亡くした清太と節子。

叔母の元へ頼るも、邪魔者扱いされ、清太は節子を連れ、叔母の元を離れることを決意します。

この時、清太は14歳、節子は4歳。

清太にはまだ、4歳の妹を養い生計を立てることは難しく、

貯金も底をついてしまいます。

そして、ついに節子は亡くなってしまい、清太も駅のプラットフォームで命を落としてしまいます。

まさに、戦争の中で翻弄された幼い子供達の人生を綴った物語です。

あらすじをたどるだけでも悲しい気持ちになります。

私は幼少の時、このアニメを見ましたが、子供心にも衝撃を受け、涙した記憶があります。

『火垂るの光』の原作とアニメの違い

この物語を書いたのは作家・野坂昭如氏。

ご自身の戦争体験に基づき、この原作を書かれています。

そうです、この清太が野坂氏、そして実際に亡くなってしまった妹が節子です。

しかし、原作とアニメにはその重さにはだいぶ違いがあるようです。

野坂氏は

『実際の清太ほど、私は優しくなかった。』

と語っています。

実際は、

少ない米で作った粥を妹に食べさせる時、スプーンですくう角度が浅くなる。自分は底の部分をすくい、身の部分を食し、妹には重湯の部分をやる。』

『アニメでは、節子は喋るが、実際の妹は1歳4ヶ月。まだ、話すこともできなかった。妹を父や母のようには世話できない。妹にやらなければいけない食糧も我慢できず、自分は食べてしまい、最後には妹の足までに食欲を感じた。』

と記されています。

成長期の子供たちにとって、餓えというものはきれいごとでは済まされないほど、過酷だったのでしょう。

『飢えた妹はよく夜泣きをした。泣き止ませるために妹の頭を殴り脳震盪を起こさせたこともある。』といい、妹に虐待に近い扱いをしていたことも野坂氏は、認めていると言います。

 

『火垂るの墓』の悲しい真実

しかし、

『自分の腕の中で妹が息を引き取ったこと、そして自分の手で火葬したこと、そしてその骨をドロップの缶に入れ、持ち歩いていたことは真実である。』

と野坂氏。

野坂氏はこの原作を、ただの悲しいストーリーにしたかったわけではなく、人間の本能や、本当の生き様をこの原作に込めることが目的だったそうです。

そして、妹に対する『懺悔』の物語であると語っています。

抵抗のしようのない子供たちが戦争の犠牲となり、このような悲しいストーリーはいくつも生まれていたことでしょう。

たくさんの人たちが、自分の生と大切な人の生との間で苦しんでいたはずです。

野坂氏が究極の状態で妹にしてしまったことは、誰も責められることではありません。そして、戦争が終わっても、野坂氏のようにその『悔い』を命絶えるまでひきづっているのです。

このストーリーは、ただの人間という動物になった時の人間の本質の恐ろしさを伝えているのではないでしょうか?

理性を保ち、世界を平和にしていくのが、現代に生きる私たち自身の役目ではないのかと考えさせられました。

清太と節子のような、野坂氏のような子供たちが、多く存在したのだということを忘れないためにも、今回の『火垂るの墓』も多くの人に見てもらいたいと思います。

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