「湯を沸かすほどの熱い愛 」のあらすじ(ネタバレあり)と杉咲花の演技のすばらしさ!


作品の評価がすごく高いにもかかわらず、私が住む長崎にはなかなかやってこなかった映画「湯を沸かすほどの熱い愛」。

想像していた以上にいい作品で、もっとたくさんの人に見てほしいな~と思っていたのに、やっと上映されたと思えば2週間ほどで上映終了。何とも残念なことです。

しかし、本当にいいお話でした。

子育て中の母親としては、実の子さえこれほど愛を注げるだろうかと自問自答してしまったほど。

ネタバレしながら、作品を振り返ってみたいと思います。

 

「湯を沸かすほどの熱い愛」あらすじ(ネタバレあり)

宮沢りえさん演じる幸野双葉(さちのふたば)は、杉咲花さん演じる安澄と2人で暮らしています。

というのも、1年ほど前に、旦那の一浩が家を出ていったから。

夫婦で経営していた銭湯は休業し、双葉はパン屋で働きながら安澄と強く明るく暮らしていました。

そんなある日。職場で倒れた双葉は、自分が末期がんで余命2ヶ月であることを知ります。

いくら強い双葉でも、自分の死を言い渡されて、明るくいられるはずがありません。

今では使っていない銭湯の大きな湯船の片隅で、泣き明かす双葉。

しかし、そんな双葉はある決意をします。それは

● 家出した夫を連れ帰り家業の銭湯を再開させる

● 気が優しすぎる娘を独り立ちさせる

● 娘をある人に会わせる

というものでした。

オダギリジョーさん演じる夫の一浩は、駿河太郎さん演じる探偵・滝本によりすぐに発見。一浩は、女に逃げられ、その女との娘・鮎子と一緒に暮らしていました。

高校でいじめにあっていた娘の安澄も双葉の強い強い気持ちが伝わっていじめを克服。

そして3つ目のミッションは驚きました。

実の母娘とばかり思っていた双葉と安澄は、実は血がつながっていなかったのです。

安澄は一浩の連れ子で、その母親はろう者。耳が聞こえないという障害ゆえに子育てに自信をなくし、娘を捨てたのでした。

そして、何とか死ぬまでにやり遂げようと決意した3つのミッションを成し遂げた双葉でしたが、非情なことにいよいよ倒れてしまいます。

日に日に衰えゆく双葉でしたが、これで話はラストに向かうかと思いきや、もう一つ大きな山がありました。

実は、双葉自身、安澄や鮎子のように、幼い頃母親に捨てられて育ったのです。

そして、探偵の滝本に母親の行方を探してもらい、死ぬ前にひと目母親に会いたいと、今は家庭を持つ母親のもとに向かいますが、母親は双葉の存在を否定します。

そうそうハッピーエンドにはならないものですね。

そして、いよいよ双葉は最期を迎えます。

双葉が愛した銭湯で葬儀が行われるわけですが、このラストで映画のタイトル「湯を沸かすほどの熱い愛」が理解できるわけです。

物理的にどうなのかはよくわかりませんが、双葉の熱い熱い愛で本当にお湯が沸くのではないかと思うほどの「愛の物語」でした。

 

杉咲花の演技がヤバい

主人公を演じた宮沢りえさんは、もともと痩せているのに、本物の末期がん患者かと思うくらいのか細さでした。

だからこそその愛の熱さが際立って見えたわけですが、それよりも私が感動したのは杉咲花さんの演技です。

CMでホイコーローに食らいつく姿や朝ドラでしっかりした妹を演じる姿にも十分な演技力を感じていましたが、安澄役は本当にすばらしかったですね。

特に、泣くのをこらえながらも涙を流すシーンは秀逸。

この作品の中で、何度かそんなシーンがありましたが、観る側としては涙なしには見られませんでしたね。

特に印象的だったのは、安澄が本当の母親に会い、どうして手話ができるのかと尋ねられたところでの涙は。これはもう号泣ものでした。

母親がくれた勝負下着を、いじめを解決する一手に利用するシーンも思い切っていると話題になりましたね。

日本アカデミー賞でも「助演女優賞」にノミネートされているようですが、絶対に受賞してほしいものです。

あの演技力で、まだまだ19歳の杉咲花さんですから、これからの活躍が楽しみですね。

 

りりィさんのこと

この映画の中で、ほんの数秒しか登場シーンはありませんが、印象的だったのがりりィさん。

りりィさんは、宮沢りえさんの実母を演じていました。そう、娘を娘と認めなかった非情な母親です。

でも、役柄では娘が末期がんに冒されていましたが、実生活では自身が肺がんをわずらわれ、2016年11月に亡くなられています。

撮影自体は2015年の初夏ぐらいに行われたようなので、その時はがんを発症していたかどうかは不明ですが、何とも悲しい偶然ですね。

ご冥福をお祈りします。

 

ほんものの愛を見ました!

長い間一緒に暮らしていた安澄も、ある日突然転がり込んできた鮎子も、自分の子どもではないのにありったけの愛情を注いでいた双葉。

愛情の注ぎ方がいまひとつずれている親も多い昨今、その場だけの優しさではなく、ぎりぎりのラインで子どもをじっと見守る姿勢が、とても胸に刺さりました。

わが子がいじめにあっていたら、私ならあんな態度は絶対にとれませんが、自分がいなくなった後も娘に強く生きてほしいという思いがあればこそ、一人で解決する道を娘に選ばせたのでしょう。

普段、ついつい先回りして口も手も出してしまう私は、かなり反省してしまいました。

子どもを突き放すのって、なかなか難しいんですよね。

これからは、少しずつ私も子どもを独り立ちさせるよう努めたいと心に決めました!

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