ビジネスグランドワークスの研修は洗脳か?ゼリア新薬新入社員事件


CMもよく見かける「ヘパリーゼ」や「コンドロイチンZS錠」を販売しているのが、ゼリア新薬工業。大手の製薬会社ですね。

今回、ここで起きていた労災認定事故が大きな問題になっています。

新入社員の研修中だった男性が、その研修中に亡くなったと言うのです。

その要因の一つと言われているのが、ビジネスグランドワークス社の行った「意識行動改革研修」。

ネットをのぞいてみると、これまでに同社の研修を受けたことのある方の感想を見ることができます。その内容は「洗脳」ではないかと言われているようですが、具体的にどのようなことが行われていたのでしょうか。

今回はゼリア新薬で起こった新入社員の悲しい事件について迫ってみます。

ゼリア新薬の新入社員に起こった悲劇とは?

今回の事件は早稲田大学を卒業し、ゼリア新薬工業に入社したAさんの身に起こりました。

Aさんが入社したのは、2013年4月と言いますから、丸4年以上が経って事件が公になったようです。それだけ今回の事件が複雑だったという証拠かもしれません。

Aさんを含めた新入社員の研修は4月1日から始まり、8月9日まで続く予定だったと言いますが、Aさんが命を絶ったのは5月18日。

会社が準備した宿泊施設に新入社員は缶詰状態にされていたと言います。

土日さえ外泊もできず、ゴールデンウィークの間だけ帰宅が許されていたそうですが、驚くのは睡眠時間さえもきちんと確保できていなかったということ。

同じ研修を受けたことのあるゼリア新薬工業の社員は、3時間程度しか寝られないこともあったと証言しているようです。

新入社員と言えば、学生から社会人への切り替えの時期で、多かれ少なかれ皆不安を抱くもの。それを拭い去る時間はもちろん、身体的な休息の時間も与えられず、心身的に追い詰められたことが容易に予想できます。

Aさんにとって最後の日となった日。Aさんは「異常行動」があるとして帰宅を命じられたそうです。

恐らくもう崖っぷちのところまで来ていたということではないでしょうか。

そしてAさんが選んだ道は、この世を去るというものだったのです。

 

ビジネスグランドワークスの研修は洗脳か?

今回の研修の一つとして、Aさんたちが受けたのが、ビジネスグランドワークスの3日間の「意識行動改革研修」です。

ビジネスグランドワークスは、企業の教育研修を行う会社。ゼリア新薬工業をはじめ、多くの大手企業でさまざまな研修を行っています。

この研修の中でAさんは、過去の悩みを告白することを強要されたと言います。

Aさんにとっては、それが「吃音」と「いじめ体験」だったそうです。

これは、Aさんが書いていた研修の報告書に明記されていたようで、その時の気持をAさんは

「一番知られたくなかった同期の人々にまで知られてしまったのですから、ショックは数倍増しでした

頭が真っ白になってその後何をどう返答したのか覚えていません」

と表現しています。

しかし、これに対しビジネスグランドワークス側は、自分たちの行った研修には問題はなく、その後のゼリア新薬工業の研修で何かがあったのではと発言しています。

すべてが推定伝聞になりますし、ビジネスグランドワークスは労災認定をした労基署から何の聴取受けていないと語っていますので、Aさんの事件にこの会社の研修がどれほど影響を与えたかはわかりませんが、実際にこの研修を受けた人たちは

「いつも大きな声を出す必要があった。

軍隊みたいなことをさせる研修だった。

個人的にはもう受けたくない。

体調不良者が出ることもある。」

という感想を持つ人もいるようです。

これを「洗脳」というには、少し期間的に短い気もしますが、不本意なことを三日間強要され続けることを考えると、少しでも自分が楽になるために研修に流されてしまおう、と思ってしまうかもしれません。

警察での「自白」のようなものでしょうか。

このビジネスグランドワークスの研修は4月10日からの3日間と研修の初期だったことを考えると、確かにAさんの事件の大きな要因はその後の研修にあるのかもしれません。

しかし、過去の思い出したくない記憶を同期の人間にさらされ、どん底まで落ちてしまってからの研修続行だったことを考えると、どれだけ過酷な毎日だったかが想像できます。

疑問に思うこと

今回の事件が起き、内容を聞いたご家族が話していることが疑問として残ります。

それは、家族はAさんが「吃音」だったことも「いじめ」にあったことも覚えがないと言うのです。

もしかすると「いじめ」は家族に隠していたことも考えられます。家族に心配させたくないと考え、そうする子供は実に多いからです。

しかし、「吃音」は家族に隠すことは不可能ではないでしょうか。

私の周囲では、家族が気づいて病院やそれなりの機関へ相談すると言った流れが普通です。

家族に隠すほどコントロールができるわけではないしでしょうし、Aさんはそれほど寡黙なタイプでもなかったと言います。

どちらかと言えば社交的で友達も多く、体を鍛えることが趣味だったそう。

本人が日誌に記していることを考えるとあまりにも矛盾します。

何かもう一つ家族も知らされていない研修での事実がそこにあるのでしょうか。

今回のゼリア新薬事件で思ったこと

私も大学を卒業してからの新入社員研修では、泣きこそしませんでしたが、理不尽な思いはしました。声をはりあげることに何の意味があるのか、今でもよくわかりません。

そして、今回の事件の概要を知り、私の頃から20年ほど経っても、まだこんな時代錯誤な研修が行われているのかと驚きました。

ビジネスグランドワークスのホームページを見ると、そこに掲げている研修内容はどれもまっとうなものです。でも、そこに体調不良者が出たり、Aさんほどにショックを受けてしまうということがあると、その内容や講師の技量を疑わざるを得ません。

何のための新入社員研修か。

その後の社員としての生活を向上させることに繋がらなければ、その研修には何も意味をなさないと思います。

Aさんのご家族の気持ちを考えると、本当につらいですね。

苦しむ子供に何もできないことほど、親として悔しいことはありませんから。

Aさんのご冥福をお祈り致します。

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